財務諸表(財務三表)の読み方をマスターする
練習会に参加しない人も、このブログを読んで学習することができます。
※復唱ですが、学習したことはアウトプットした方が良いので可能な限り参加してほしいです。。
財務諸表は会社の状態、自分の給与を把握するという点において、就活の際にも入社した後にも非常に重要な指標です。
入社後に出世するためにもこの機にぜひ覚えておいてください。
■財務諸表とは
財務諸表は大きく分けて3つの決算書からなります。(そのため財務三表とか言われますね。)その3つの決算書とは、『貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書』の3つです。「これを書け!」となると相当難しいですが、「完璧に読めるようにしろ!」ならばそこまで難しくはないので、読み方をマスターしているレベルにはなっておくことをオススメします。
■貸借対照表(バランスシート)
賃借対照表とは『貸している財産、借りている財産含めた会社の全財産を知ることができるデータ表』です。
参考:賃借対照法とは何か
●賃借対照表の構造
賃借対照表は3つの要素で成り立っています。その要素とは『資産・負債・純資産』の3つです。
それぞれについての説明を加えると、
・資産:建前上の財産
・負債:銀行等から借りているお金等
・純資産(自己資本):正式に保有の財産
といった具合です。さらに固定資産・流動資産のようにさらに細分化することもできますが、今回はわかりやすいように3つの要素だけで考えます。
これらを式で表すと
『資産』-『負債』=『純資産』
という形になります。
おそらくこの理論は簡単にわかると思います。では、実際の賃借対照表を参考に読み方を見てみます。
●実際の賃借対照表
以下は日本光電の賃借対照表です。

出典:日本光電 IR情報
青色になっている部分が大分類みたいな形です。ではこの表の2017年第3期を見ると、
資産(資産合計):152,806
負債(負債合計):48919
純資産:103,887
と先ほどの関係式が成り立っているのがわかります。
●自己資本率
純資産は自己資本と言われ、自己資本を総資産で割ると自己資本率というものが出ます。この自己資本率が20%を切るような会社であると倒産、リストラ等のリスクが大きいと言われています。あの人気企業のサントリーもここ数年20%切ってきていますね(参考)。では先ほどの日本光電の自己資本率を計算するとどうなるでしょうか?(計算するまでもなく高いですが笑)
103,887÷152.806=0.67986…
68%とかなりいいですね。
この自己資本率が低いことは会社の存続に関わること(一概には言えませんが…)なので、就職先として考えているところならば一つの指標としてみてみてください。
■損益計算書(PL)
損益計算書とは『会社の利益がいくらくらいあるのかというのを知るためのもの』です。身近な家計簿的なところがあるので比較的わかりやすいです。
参考:中小企業庁
●損益計算書の構造
損益計算書は6つの構造で成り立っています。
1. 売上
2. 売上総利益(粗利)
3. 営業利益
4. 経常利益
5. 税引前利益
6. 純利益
それぞれ簡単に説明すると、
売上
企業が稼いだお金の総額
ex)100円の肉マンが1個売れたら100円が売上
売上総利益(粗利)
売上から仕入値を引いたもの
ex)肉マンを40円で仕入れていたら60円
営業利益
売上総利益から経費を引いたもの
ex)肉マン一個売るのにかかった人件費が40円ならば20円
経常利益
営業利益から営業外損益を引いたもの
ex)他に土地持ってて、そこから肉マン一個売るごとに20円分の利子が入ってくるとすると40円
税引前利益
経常利益に特別損益(不動産の売却益や有価証券売却益等)を足し合わせたもの
純利益
税引前利益に法人税、住民税、事業税等の税金を差し引いたもの
ex)肉マン一個売るのにかかった税金20円ならば20円
といった感じです。基本的にこれはどう言ったものかと言われた時に応えられるようにはしといてください。
●PLの例を見てみましょう

出典:簿記入門!損益計算書(PL)の見方
この際にPLを見る時のポイントとして、売上利益率が10%超えている企業は儲かっていると言われているので、そこに注目してみてみてください。
cf)キーエンスという企業はこの営業利益率が50%を超えている(給料が低い訳でもない)ということからもものすごい企業だということがわかります。(一般的な営業利益率は5%程度)
■キャッシュフロー計算書
キャッシュフロー計算書は企業のお金の流れを見るためのものです。
重要な項目として3つのものが挙げられます。
●キャッシュフロー計算書の構造
・営業活動によるキャッシュフロー
→本業における収入と支出の差額
・投資活動によるキャッシュフロー
→株式等の銘柄の売買のお金の流れ
・財務活動によるキャッシュフロー
→お金の不足している分をどう補ったか
●実際のキャッシュフロー計算書
では、実際のキャッシュフロー計算書を見てみます。
以下東急電鉄のキャッシュフロー計算書です。

出典:東急電鉄 キャッシュフロー計算書
営業活動によるキャッシュフローは常にプラス。投資活動に関してはマイナス。財務活動に関しては最新期のみプラスとなっています。ではこれの見方を以下で説明します。
●キャッシュフロー計算書の見方
まず、営業活動によるキャッシュフローに関しては、あたり前ですがプラスであった方が良いです。逆にマイナスな会社であれば本業で苦戦を強いられてるといった形です。
次に投資活動によるキャッシュフローですが、これに関してはどれだけ投資をしているかということなので、プラスよりはむしろマイナスの方が良いです。株や債券などを売りまくっているとプラスになったしますが、大抵の優良企業はマイナスになります。
最後に財務活動によるキャッシュフローについては、優良企業の場合は株主に配当を支払ったり、自社株買いをしたり、借金を返済したりとするためマイナスになることが多いですが、積極的に成長を目指す企業には資金調達のためにプラスになるところもあるためにプラスとなることもあるので、一概にどちらが良いかは何をしているかまでわからないと判断することができません。
■まとめ
長くなりましたが、以上が第7回GD練習会の事前課題&提供コンテンツになります。財務諸表は知ってるだけで投資に有利になったり、会社の現状を理解することができたりとお得なことが満載なのでなるべく早い段階から覚えておくことをお勧めします。
ではまた練習会で会いましょう^o^
第7回GD練習会の参加はこちら(10月5日まで!)
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