就活の視点 第三回 ワークライフバランス
著者キャプテンはこの春、社会人となりました。
当練習会の参加者からは、外資メーカーや外資コンサル、外資や国内の証券会社・投資銀行などの内定の報告メールを続々と頂いております。
本当におめでとうございました。微力ながら、キャプテンも貢献できていたとすれば大変な喜びです。
「ペイ・フォワード」を拡大再生産とでも言うべきか、就活生、企業、内定者を結ぶ仕組みづくりの一環として始めたブログですが、コンサルなどを目指す多くの人に読んでもらえたようで、良かったです。
さて、今後のこのブログですが、練習会に積極的に参加してくれていた後輩もブログの執筆に参加してもらうことになりました。
引き続きブログを加筆・拡大し、2011年度卒業生にも向け更に充実したブログとしてく予定です。ご期待下さい。
尚、著者はキャプテンが書いたものはそのままに、後輩が書いたブログは最初の1行にペンネームを書くなど、著者が変わったことが分かるようにしようと思っています。
今後は、私キャプテンは時間的に更新の時間がなかなか取れないので、彼の記事のアップロードが徐々にメインとなっていくことになると思います。
※昨年の11月祭の講演テープをまだ音声でアップできていません。MD→PC音源への移転がうまくいっておりません。大変申し訳ありません。音源は保存してありますので、時間がある際にアップできればと思います。
さて、キャプテンから皆さんへメッセージです。
私は某コンサルティングファームからも内定をもらっていたのですが、いろいろと考えることがあり事業会社を選択しました。
事業会社を選択した理由は、いろいろとあるのですが、現時点での考えを、アドバイスを含めてつづっておきます。つれづれと綴ったので論理的な文章ではありませんが、みなさんはこういう視点もあるのかなぁ、程度に読み流してみて下さい。
やや事業会社よりの視点となっておりますが、これはコンサルで働くキャリアを否定するものでは全く無いです。
***コラム・・・(戦略)コンサルと事業会社の違い***
●事業会社でやっていくメリットは、"クビになりにくいこと"だけにあらず。自分なりのキャリアを形成する。
事業会社はビジネスモデルを創り出す・変えるというよりも、既にあるビジネスモデル上の業務を覚えていくことが仕事の基本ですので、『ルーチンワークや成長が要求されない仕事は全て排除した』仕事をもらうのはさすがに無理です。成長×成長×また成長・・・の連続ではないのです。これが退屈と感じて苦痛だったりしますが、安定した労働量を被雇用者に生み出し続けるビジネスモデル上、これはある程度は仕方ないものでもあります。
しかし、こうした会社で働くことは、自分なりのペース配分で成長を中期的に考えられるというメリットもあります。
確かに短期的に成長の実感が感じにくくなったり、目標が見えにくくなることはあるでしょうが、思いっきり忙しい日もそうではない日も含めて、ふと過去の自分を振り返った際には、必ず何らかの成長が実感できているものだと思います。常に限界ギリギリのテンションを保つチャレンジ、というよりどちらかというと中期で仕事をし、振り返れば今年も成長していた、来年は○○という目標で行こう、といったイメージです。
精神的に疲れてしまう日にも出社はしなければなりませんが、事業会社なら普通は1週間~1ヶ月以内には休日と呼べるが来るでしょう。逆にがむしゃらにやりたくなる時期や、私生活を充実させるべく多方面にアンテナを伸ばしたい時期もあるでしょう。雇用体系が安定している事業会社では、こうした成長の仕方を調整しつつ、中期的なキャリアプランを考えながら、自宅で資格の勉強もしたり・・・と、成長の手段を自分で選べるというメリットがあります。自由度が高い分、日々の業務に流されてしまう人もいますが、ある程度はどのような仕事をするかに関わらず、自分なりの成長は可能、と考えています。
こうした中期的な視点を抜きに、その月ごと、プロジェクトごとで常に新しいことばかり、能率主義でガンガン成長したい、という人にとって、コンサルは楽しい職場に映るでしょう。ただし、以下の面も含めて、受容できるかどうかを考える必要があると思っています。
外資系等の戦略コンサルは2年で8~9割の人が辞める世界(※注:2年で8~9割が制度上普通とされているのは一部のファームだけであり、一般的に他ファームでは結果的に(転職など前向きな退職も含め)2年で8~9割減になる程度、というのが正しいという指摘を受けましたので訂正しておきます。)、とも言われますが、この原因について考えて見ます。1日18時間×100日中95日間勤務とか・・・普通に考えると息つく暇が無いといったイメージです。著者が受けた感じでは、コンサルを2年で辞めるのは、体力的にきつくなる、クビになる、というよりも、コンサルでは上記事業会社の安定した雇用下でできる「キャリアや私生活の中長期的な方向性づくり」が全くできなくなることがきついのではないかと思います。常に叱責され、成長を求められ、プロジェクトが終わったらまた次のプロジェクト・・・なコンサルの生活をやっていくのがだんだん限界にくる、というのが私の受けた、コンサルの厳しさのイメージです。
●そのファームに5年くらいいる覚悟はあるか
また、(外資系/戦略)コンサルティングファームでの注意点に、コンサルティングファームは5年くらいいなければ本当のうまみにありつけない、ということがあります。コンサルのメリットの一つとして、コンサルは経営者と対等な立場で議論できる、ということが挙げられますが、経営者と同じ目線といっても、最初はアナリスト的業務です。分析スキルに加えて、対人スキルを発揮しつつプロジェクトマネジメントができるようになるといわゆるみなさんが憧れる戦略コンサルの姿になってきますが、これに5年かかるということです。5年経っても、多忙には変わりないので、それをずっと楽しめるのかがポイントになってくると思います。起業したいから、といった将来目標だけをモチベーションにするのは厳しい、と聞きます。日々の業務を楽しめるか、自分はそうしたワークライフバランスを作ることができるのか、といったことを自問自答することが重要だと思います。
●2年くらいいる場合にも、別のメリットやデメリットがあるかもしれない
有名どころのコンサルなら、数年在籍したことがきっかけとなり、様々なビジネスにつながることも多いと思います。但し、一度上げた年収を下げることは難しいので、体力勝負だけではなく、30~40代のどこかの段階で、『働きづめでなくても価値を提供できる、何らかの独自性』を発揮しなければならないと思いますので、それもまた考慮すべき点だと思います。また、この年齢までには、結婚等のライフプランも考えることでしょう。
いわゆる外資系企業で働く際に考慮すべき点は、こうしたことだと思います。
ちなみに、独自性のヒントは新しい価値を最初から創ってビジネスにしていく能力またはマネジメント能力の獲得と、資産運用技術の獲得にあると、今のところは考えています。
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以上、就職活動が続いている人もいるかと思いますが、引き続きがんばって下さい。
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