「就活の視点」 第1回
【本エントリの対象】
・外資系や日系大手などの高倍率企業を目指すみなさん
【本エントリを読むメリット】
・高倍率企業に受からなかったときのリスク管理の心構えが得られる
【コンテンツ】
キャプテンからアドバイスです。以下のことを順番に書きます。読むのに5分くらいかかるでしょう。外部リンクも含みます。
●売り手市場の終焉
●高倍率企業に内定しなかったことを考えよ。
●とりあえず大手企業を目指すことを忘れないように
●大手企業に内定しなかった場合、儲かっている、面白い会社に行け
●ビジネスモデルが優れている会社は、儲かる
●ビジネスモデルが決まりすぎている会社は、あまり面白くない、学ぶところが少ないかもしれない。
(●コンサル目指すならまず事業会社に行け)
●儲かっている会社を見極めるには?
***
●売り手市場の終焉
金融恐慌に端を発した円高・株安に伴い、企業が採用人数を縮小しました。
投資銀行は、米国5大証券5つのうち3つがつぶれ、他の金融機関もサブプライム関連で採用を縮小しているので、非常に狭き門になりました。コンサル・外資メーカーが非常に高倍率となりました。これらの企業は元々採用数は多くありませんので、残った優秀な人はメーカーや商社・広告代理店に集中します。商社は1/3に採用人数を減らすとも言われます。そこで、今まで優良とは言われていたが、そこまで高倍率ではなかった企業が、最優秀層を除く優秀な学生の主戦場となり、高倍率になりました。優秀であっても、あぶれる学生が出てきます。
これに伴い、学生は、「人気が高くは無いが、優良である企業」を見極める必要が出てきました。これに伴い、ベンチャー企業などは、むしろ積極採用意向です。
●高倍率企業に内定しなかったことを考えよ。
外資に受からなかったことを考えて、以下の対策をすべきです。
・2月以降の日系企業の説明会等を申し込んでおく
・OB訪問をこなす(特に商社・広告)
・出せそうなESは出すつもりで、選り好みをしない
・SPIができない人は勉強しておく(⇒筆記試験対策)
詳細:外資就活で失敗したその後・・・(外資系への道標より)
●とりあえず大手企業を目指すことを忘れないように
・何だかんだ言って、同じ業界なら最大手企業にいくべきです。
・また、業界も絞り過ぎないべきです。
詳細:企業はどうやって選ぶべきか? - 企業選びは受かってから悩む
●大手企業に内定しなかった場合、儲かっている、面白い会社に行け
シビアに考えるべきなのは、いわゆる「外資落ちたら、メーカー」などと考えている人たちで、万が一の時に就職先を選ぶ視点や、今は有名ではないが、これから伸びる企業を選ぶ視点というのを、ぜひ見極めて欲しいと思います。
ポイントは、「儲かっている会社」で、有名でなくとも、安定して儲かっている/これから儲かる企業ならば、就職する価値があります。儲かっている/これから儲かる企業を見極める視点が大事です。
次に、「面白い会社」について、給与が高くとも面白くなく(あるいは過酷すぎて)離職率が高すぎる職場は、リスクが大きすぎます。また、学ぶことが少ない会社も、「転職力」がつかないという意味で危険です。
これまでをまとめると、
・コンサルや投資銀行などの超高倍率企業に内定しなかったとき、大手企業またはビジネスモデルが優れており、かつ面白い企業へ行く
・ビジネスモデルが優れており、学ぶことが多い企業は、将来的に転職力もつき、かつ給与も良いという意味で、良い
本エントリがサポートするのは、ビジネスモデルが優れている企業は良い、とことまでです。儲かっている企業の見分け方の一部と、学ぶことが多い企業、についてはまとめられたら書きますね。
●ビジネスモデルが優れている会社は、儲かる
会社の儲け、あなたの給与を決めるのは、あなたの能力ではなく、会社の持つビジネスモデルです。
例えば、キーエンスは製造業なのに、初任給650万円、生涯年収が6億円で日本1です(MSN給与ランキング)。5%とも言われる製造業の利益率を凌駕して、利益率50%です(営業利益率、2007年)。
時価総額日本一のトヨタの利益率は10%です(営業利益率、2007年)。
ちなみに、記事の最後に登場するシンプレクステクノロジー(売上高8000億円で前年同期比20%超の成長。営業利益率25%程度)は、IT業界でビジネスモデルが優れている企業として知られてきています。
●ビジネスモデルが決まりすぎている会社は、あまり面白くない、学ぶところが少ない
私の大学院にいた教授からのアドバイスがとてもためになるものであったので、引用致します。彼は現在ファンドマネージャーをしています。
>しばらく黙っていてもお金が儲かっていくような確立したビジネスモデルのあるところに行っても、個人が仕事を学ぶ機会は限られます。
>ビジネスモデルが決まっていても、環境変化により、従来のビジネスモデルの転換を迫られている会社はそれなりに面白いかもしれません。
(●コンサル目指すならまず事業会社に行け)余談ですが、こんなコメントももらいました。
>コンサルをやるなら、まずは事業会社に入るべきです。稼ぐのは後からでききます。給与が変わるといっても、2倍も変わらないでしょう?若いうちに稼いでしまうと、後から稼ぐ気力が無くなりますよ。これは、コンサルティング会社に入るのを必ずしも否定するものではありません。しかし、私の個人的経験と周りを見回した観察からすると、一流コンサルティング会社であれば、若いうちに数年働く価値はあるかもしれません。それ以外の一流未満のコンサルティング会社であれば、やらないほうがいいです。
●儲かっている会社を見極めるには?
定性的には、
・最近になって有名になった企業を見極める(Googleで検索する、のもひとつの手法)
・会社情報や財務諸表(IR情報)などを見て、成長率などを検討
ですが、既に収益モデルが安定した企業は高倍率となってしまい、入社困難となります。そのため、有名になる少し前の段階で見極めることが重要です。
11/9(日)13:30~16:30、少人数セミナー&座談会&交流会@京大会館
締め切ると登録ができなくなるので、興味がある方は今すぐご登録をお勧め致します。今回は京大生が対象とのことです。
●申し込みは、以下から(ただ、このエントリ下方にも、同じリンクがありますので、全部読み終わったらそちらから詳細ページに飛べばいいと思います)
11/9(日)13:30~16:30、少人数セミナー&座談会&交流会@京大会館
さて、イベントについてですが、個人的に、今回のイベントの対象者は以下4つのどれかに当てはまる人と考えています。
***イベント対象者***
1:参加企業の業界(IT、インフラ、証券など)に特別興味がある人
2:「1:」には該当しないが、今の時期のうちに、合同企業説明会のような流れるような説明ではなく、少人数で採用する側の視点や就活のアドバイスを聞いておきたい人。
3:既に志望業界は決まっているが、必ずその業界に就職する/できる、と言い切れる訳ではなく、もしかしたら春から他の業界などを受けるかもしれない人(興味が無い業界でも、広く浅く聞いておくことは、志望業界の志望動機を説得力あるものにするために、役に立ちますので)
4:もう少し就活仲間を作っておきたい人
5:11月9日に特に予定が無いが、何か就職活動のプラスになることをやっておきたい人
******
GD練習会に参加された方は、「4:」に該当する人は多く無いと思いますが、「3:」に該当する人は結構いるのではないでしょうか。
「3:」に該当する人の例として、コンサルを第一志望の人の動きを挙げてみます(今年はコンサルは特に激戦ですし)。
外資で失敗した後の就職活動の動きは、1月2月が説明会やコンサルの残り企業の受験のラッシュ、3月がエントリーシートラッシュと面接が始まり、4月はもうほとんどエントリーシート書きと面接で追われます。だから、年内に多くの業界を見ておいた方がいいです。
■■■外資系を目指すすべての人へ、就活で失敗しないために、以下のエントリは見ておくことをお勧めします。尚、記事の内容とイベントは、関係ありません。
外資系への道標のエントリ:外資就活で失敗したその後・・・
■■■■■■
年内に内定をもらわないほとんどの人は、年が空けてからの会社説明会は関西なら大阪とか、場合によっては東京まで行かないといけないです(僕もこれで結構悩みました)。また、京都でやる場合でも、1日程しかないなど、他のイベントと重なるかもしれないです(このあたり、コンサル志望者なら、以前のマッキンゼーとBCGの説明会の重なりなどで体験済みでは)。この意味で、
複数企業が来る×少人数でしっかり聞ける(40名に対して約4社+ジョブウェブ代表が来られます)
に該当する今の時期のこのイベントは、時間が許すならば、ぜひ参加するべきで、すごく貴重なのです。
そういう訳で、11月9日の日曜日の夜にイベントが入っている人も、昼間の13:30~16:30まで京大会館まで来られる時間があるならば、参加をオススメする次第です。
また、5:に該当する、今の時期に焦りを感じている人も、気軽に参加すれば良いと思いますよ(場所は京大会館ですし)。良いカンフル剤(やる気が出る体験)にもなります。
興味がある方は、以下からどうぞ。
11/9(日)13:30~16:30、少人数セミナー&座談会&交流会@京大会館
内定者のES
今の時期は、「今、何をすればいいのか?」迷う人もいるかと思います。
そこで、下記コンテンツが役に立ちます。「各社選考プロセス」、「内定者のES」、「内定までに何をしたか」。
ジョブウェブ「難関企業の就活攻略」
※閲覧にはJobWebの会員登録(登録無料)が必要だが、価値があります。
内定者による200件以上のコンテンツが充実しています。
最近、「ESを添削して下さい」との依頼を受けることが多くなりましたが、その意味でも、他者のESも載っており、参考になります。
注意点としては、「こういう内容を書けば内定するのだ」と思わないことです。
あくまでも、「どのような方針で自己分析をすれば良いのか」の「参考」にすることで、「何を書けばESを通過するのか」「何を言えば面接を突破するのか」の「見本」にはしないことです。なぜなら、内定者のESは本当にさまざまであり、何を言えば合格する、という「見本」は存在しないからです。
ESは言わば、「自己紹介のカタログシート」であり、「自分が本当に伝えたいこと」の見出しを、文章形式で書くものです。
ESは、「合格のために必要充分なコンテンツを書いており、それを書けば合格する」というものではありません。「こう言えば合格する」というような「見本」は存在しないのです。
注意して下さいね。
ではみなさん、内定に向けてがんばってください!